超ポジティブな肝っ玉かあさん
今回の入院中、とても魅力的な方と同室になった。
60歳 年下の夫 子供3人あり。
今回は股関節が痛くて外来受診し、両側同時に人工関節にする事になり、入院した。
私の2日前に手術を実施。オペ後個室から同部屋に移ってきた。
当たり障りのない会話からはじまり、同年代ということもあっていろんな話をした。
また共通の知人がいたり、生活圏も同じで、一気に親しくなった。
とても元気な女性で、話題も多く、旅行の思い出とか、家族の話とか面白おかしく話してくれる。
かと言ってうるさいわけではなく、他人を思いやったり、その場の空気も読める。
とてもよい距離感で過ごせた。
その後70代のおっとりした上品な夫人、同じく70代の手術1ヶ月前までマレットゴルフをしていたと言う、スーパースポーツウーマンが入院してきて、この2人もユーモアがあり、最強の4人部屋ができあがった。
ご飯の時も、「美味しい」だの、「味が薄い」だの、「このレモンは🍋後からつければ良いのに」とかいろいろ感想を言い合いながら食べた。
まるで学校の教室のようだった。
年金の話や暇つぶしに面白いドラマを教わったり毎日笑って過ごした。
その彼女だが、いろいろ話を聞いていると実は大変な経験をしている人だった。
8年前に胸のレントゲンに影があり、精密検査を勧められ、大学病院に行ったそうだ。
そして検査結果を夫と聞きに行ったのだが、突然肺がんの告知を受け、手術を勧められたそうだ。
「手術しないとどうなりますか?」と聞いたら
「その場合余命2年です。」とこれまたはっきり言われたそうで、「頭が真っ白になった。その時はなんて冷たい先生だと思った。」と話してくれた。
そして手術も無事終わり、その後もずっと定期的に通院していて、今では主治医をとても信頼しているそうだ。
2年前には頭痛がして、検査したところ脳に転移があり、脳外科でガンマナイフで切除。
その後もフォローしているそうだ。
それをまた普通にさらっと話してくれるのだが、聞く方はビックリである。
ご家族もみんな明るい方だった。
不安はあるのだろうが、とても明るく、普通に過ごしていて、頭ではわかっているが、本当にがんと共存している同年代の方を見て、なにか人生観が変わった。
おまけにその方は人工関節の術後もとても順調で今までにないくらいの回復ぶりだそうだ。
検温にきたナースがビックリしているくらい・・
そして術後2週で退院許可が出て
「え〜、もう退院して良いの?ゆっくりするつもりだったのに〜」と言いながらも3週以内に退院していった。
何か存在感が半端なく、オープンで、周りを幸せにする。そして友達からも「一家に1人欲しいわ」と言われていると言う明るさ。
本当にパワフルで明るい肝っ玉母ちゃんでした。
またどこかで会えるかも、、、
会えなくてもきっと元気でいるから、私も頑張ろう、と素直に思える。
そんな思いを残してくれた。
その後同室患者はいろいろ変わったが、こんな楽しい入院生活はこの2週間だけだった。
貴重な巡り合わせ、体験だったと思う。