崖っぷち看護師長の孤独。。

もうすぐ還暦、看護師長のポロポロ雑記ブログです。

新型コロナウイルスのPCR検査についてのつぶやき

3月6日から新型コロナウイルスPCR検査が保険適応になった。

今までは指定感染病なので保健所の判断でPCR検査を実施して料金も行政負担で患者さんは支払いなしだった。

 

保険になったが1検査18000円程で患者負担は無く全額公費負担となるそうだ。

 

保険適応にして民間の検査所も参入することを狙った政策らしい。

ドクターが必要と認めれば保健所を通さず検査に出せるのだが、すぐにどの病院でもPCR検査ができるわけでも無い。

未だ各都道府県で1日にどの程度検査できるのか、どの検査所でできるのかはっきりしていない。

 

以前は口を開け咽頭を綿棒でぬぐい検体を取る方法で検査しており、ウイルスがいればプラスでこれは確定診断になる。

しかし検査をした時ちょうどウイルスを拭い取れなければマイナスに出るから正確では無いのだ。

飲食や飲水後はウイルスが少ないだろうし、咳や痰を出した後や検体の取り方などでも変化する。マイナスだからと言って絶対に違うとはいいきれない部分がある。

最近はインフルエンザの検査のように鼻の奥の粘膜を拭う検査に替わったそうだ。

 

それでも患者さんたちは敏感だ。

 

いろんなニュースをみて不安になった患者は

「どうしても検査をしたい」とやってくる。

「2月に東京へ出張で行ってきて、2〜3日倦怠感が強く微熱もある。同居の高齢の両親がいるので感染させると困るからどうしてもPCR検査をして欲しい」とおっしゃる。

CTで肺炎もないので一般の上気道炎の治療で良いとドクターが丁寧に説明するが

「不安で不安でどうすれば良いんですか?

どうして検査くらいしてくれないんですか?」と半ギレである。

 

またほとんど出歩かない高齢者もCTで肺炎像があり他の感染症や肺炎球菌がマイナスの場合でも開業医が

PCR検査が必要」と診断すれば検査をするしかない、と言うことになる。

 

こういう方を全員PCR検査していたら検査所も大変だと思う。

一気に検査数は増えていくのだろう。

 

今のところプラスでもマイナスでも治療は対症療法でそれほど変わらない。また日常生活できる人は自宅待機となる。

 

結局ご家族に感染しないように過ごすことは新型コロナウイルス感染症でもインフルエンザでも同じなのだ。

 

それでもやっぱり検査したい人は後をたたない。

 

単身赴任中の夫にどんな様子か電話してみた。

彼は寮から職場へ歩いて行けて、街中へも全く出かけないから全然危機感がない。

「インフルエンザとおなじでしょ??」と言っていた。

まあ、それもちょっと…と思うが今の彼の環境ならそれくらいの感覚でも仕方ないのかもしれない。