崖っぷち看護師長の孤独。。

もうすぐ還暦、看護師長のポロポロ雑記ブログです。

看護師の説明もよくわかんないね

今入院している病院は整形外科の手術が有名で、いろんな場所の手術目的の患者が多い。

 

そしてリハビリもしっかりフォローしてくれるので、だいたいの患者が1ヶ月ほど入院している。

 

その間には地域包括ケア病棟に転棟になることが多く、地域包括ケア病棟も60床と多い。

 

在宅退院へのリハビリにはいろんなパターンがあって、特に入浴に関しては難しい。

 

例えばだいたい立って手すりで移動できれば、シャワーが可能となる。

ナースに説明を受け、一度見守りをしてもらい合格すれば、次からは自分で予約を取ってフリーでシャワーができる。

ただし時間は30分間だ。

 

年配の方で動きがゆっくりな方は時間ギリギリ、少しすぎることもある。

 

なので予約もなるべく余裕を持ってとる。

 

そしてオペ後2週間して、傷が良ければ入浴可能となる。

 

入浴はハードルが高い。

 

まず自宅の風呂よりやや深めの浴槽で、リハビリの時にそれぞれの患部に合わせた安全なお風呂の入り方・出方を教わる。

そしてお風呂の取り扱いのDVDを見る。

 

その次の日ナースの見守りの元、入浴する。

それも湯船にお湯をため、その間に体を洗い、湯船に入って温まり、着替えをする間に排水して、最後に湯船と洗い場をシャワーで流すというフルコース。

これを30分間でコンプリートするのだ。

 

時間との勝負!!

 

59歳

私でさえ、ギリギリなのだから、年配の方はかなり大変だと思う。

 

同室者の80代の患者さん。

とても上品な方で話し言葉はお嬢様である。

恥骨骨折のため救急搬送され2ヶ月入院して、施設を探し退院が決まった。

仕上げの入浴試験なのだが、DVDを見た時点で

「無理です。

こんなに覚えられないわ」とおっしゃった。

たしかに・・・

 

普段から「シャワーだと冷えて困る」とおっしゃり、入院前もずっと銭湯♨️に行ってゆっくり入浴していたそうだ。

お風呂の準備・片付けなどとてもできないとおっしゃる。

 

退院先も施設だし、それならそれで、お湯の準備などしてあげて、湯船で入浴できるように指導すれば良いんじゃないでしょうか??

 

そこはまた融通がきかない。

 

結局また入浴手順を覚えられないという事で介助浴に戻ってしまった。

 

たぶん椅子に座り身体を洗ってもらい、そのまま湯船にしずめて温まるタイプの器械浴らしい。

 

「今度はどんなお風呂に入れてくださるの?」と聞いた時にナースが

「座って入るタイプのお風呂です」

と言ったら彼女は「座って入るって、お風呂ってみんな座って入るんじゃありませんか?」

と素朴な質問をされた。

 

確かに!

 

ナースにとっては当たり前の説明の仕方が素人さんには通じない典型的な会話であった。

 

そういう場面って日常でもいろいろあるんだろうなぁと思い日頃の言動を思い、反省した出来事であった。