崖っぷち看護師長の孤独。。

もうすぐ還暦、看護師長のポロポロ雑記ブログです。

退院を決めるのは患者本人

毎日リハビリを楽しみに入院生活を送った。

 

病室も新しい患者が入ってきて、4人になった。

皆さん手術後で、リハビリをして退院に向けて準備をしている段階の方ばかりである。

年齢はバラバラだが、自然と話もするようになった。

 

股関節に比べ膝関節の手術の方は手術後結構痛そうである。

私は骨折なので、長く病んでいたわけではなく、筋肉・腱なども固まっていなかったのかリハビリもほとんど痛みは感じなかった。

 

他人の事は外から見ているのでリハビリの進み具合がよくわかる。

 

始めおそるおそる体重をかけ、辛そうな顔でゆっくり歩いていた方が3日もすると姿勢が良くなり、少しずつ顔つきも穏やかになる。

「だいぶ歩く姿勢がよくなりましたね。」と声をかけると

「そうですか?」との返事。

 

自分の場合を振り返って、

始めから結構歩けると思っていても、周りから見ると危なっかしく見えるんだろうな、と思ったりした。 

 

 

整形外科は毎週1回科長の総回診があり、回診も平日は毎日あった。

朝食後朝早くから当番のドクターが回ってきた。

 

総回診のときはリハビリの担当者が進み具合を科長のドクターに説明して、一言もらう。

10人以上の体制だ!

とても話せない。質問に答えるのみ。

 

回診はドクターも日替わりで主治医じゃないし、一言二言のみ。

そんなにゆっくり話せない。

「リハビリすすんでますか?

もう杖で歩ける?頑張ってください」

くらいだ。

 

主治医は手術してしまえば、もうすぐにでも運転して良いし、職場復帰も良いという。

 

手術が終わればあとはリハビリして好きな時に退院どうぞ〜という感じだ。

 

手術後の傷もナースは毎日見るがドクターは1回も見なかった。

 

そして退院についてはドクターよりリハビリの担当の方と相談する。

「退院どうする?」「もう大丈夫かなぁ」

「仕事はまだむり」「皆さんどれくらいで退院するの?」

などと相談した。

 

 

そんな具合に退院については患者本人の希望が優先される。

ただしあんまりのんびりしていると、ナースから「 来週良い日を決めてください。」 とプレッシャーがかかることもある。

 

リハビリも最終段階に入り、着替え・お風呂の出入りの練習をして良ければ自立。

階段や座り方の練習もした。

以前は病院の周りを歩く練習などもしていたらしい。

今は新型コロナウイルスの感染防止のために院外へは出られないそうだ。

 

病院の中は段差もなく、いざというときには手すりがあるので心強いが、一歩外に出ればいろんなところに段差があり、怖いなぁと思った。

ほんの小さな傾斜や段差がこんなに歩きにくいなんて初めて知った。

 

少しずつ歩く機会を増やしたり、距離を伸ばし少しでも体力がつくように、過ごした。

 

そして3週間で退院することにした。