崖っぷち看護師長の孤独。。

もうすぐ還暦、看護師長のポロポロ雑記ブログです。

このタイミングでインフルエンザ発症??

Sさんは尿路感染症で入院して、点滴治療で軽快。持病の糖尿病の薬の調整もして、本日は退院の日。

 

昨日は退院に向けてケアマネジャーや介護サービスの事業所のスタッフなどと息子さんも集まり病棟の看護師も参加して退院前カンファレンスもしていた。

 

糖尿病があるので栄養指導も患者さん本人とケアマネジャー・息子さんが受けていた。

息子さんは嫁の家に婿に入っていてお父さんのところへはほとんど通えず、毎食に配食サービスが入るように手配していた。

 

そしてもともと独居なのだが、そろそろ一人暮らしも限界で

「内服薬も間違えることがあります。」

とお伝えしたが、

「自分は見に行けないので…」と消極的なお答えであった。

 

そして今日10時過ぎに退院していかれた。

 

午後3時頃病棟に電話がきた。

「今朝から咳がでていたみたいで昼食も食べられずに、午後ケアマネジャーが訪問したら廊下で動けなくなっていた。」と

 

「受診してください。」と伝え、外来・受付へ連絡した。

 

帰れなければ再入院かな、と思って待っていた。

 

外来から電話があり

「救急車で来るそうです。」と・・・

 

そんなに?

なんで昼ごはんくらい見てあげないの??

あの息子なんなの?!へん!

なんて思っていた。

 

遠くから救急車のサイレンの音

救急外来へ行ってみた。

 

朝とは違い青白い顔、声をかけると返事はできる。

手を触ると冷たーい!

 

でもでも体温は38.3度!

おまけに元気はない。

 

とりあえず入院中の主治医は当直明けで午後はいないので救急診療科で診てもらった。

 

諸検査ともちろんインフルエンザの検査も

 

そして結果

インフルエンザA型+であった。

 

そこからは個室管理(入院患者は抵抗力が弱く院内感染予防のため患者さんを個室へ隔離する)のため部屋移動、また入院中の同室患者の主治医にはそれぞれ連絡し、予防内服(予防的にタミフルを内服し、症状を軽くする)するかどうか決めてもらった。

 

急いで受け入れ態勢を作った。

 

外来で息子さんに

インフルエンザの患者さんは当病棟には入院していない事・退院前のカンファレンスなどで大勢の人に会っている事・また歩行可能なので歩行器でデイルーム・売店など出かけており、感染源ははっきりしない事を説明した。

またインフルエンザは急激な発症で事前に察知することは難しい事も説明した。

今後個室管理でしっかり治療する事を説明し、納得された。

 

帰ってきた言葉は、

「僕はインフルエンザの予防接種していますがうつりますか?」だった。

「そしてあまり面会に来ない方が良いですよね」

だった。

 

なんかなぁ…

やっぱり息子さんへん!

と言うか、親子関係があまり良くないのでしょう。

普通インフルエンザにかかった人の心配するよね???

 

退院後5時間

こんな絶妙なタイミングでインフルエンザにかかる事もあると言うお話でした。

 

ちなみにインフルエンザの潜伏期間は1〜3と言われている。