ベテランCAのとんでもない笑顔
私用で久しぶりに飛行機に乗った。
飛行機は離陸と着陸の時に重力がかかる事がどうしてもこわいイメージがあって、あまり得意ではない。
独身の頃少し海外旅行に行った事と新婚旅行以来パスポートも失効のまま20年程過ごしていた。
「どんな乗り物より安全」と言われるがなんか苦手だった。
3年前娘に誘われて海外旅行に行く事になり、パスポートも新しく作った。
久しぶりに行った海外旅行はとても新鮮で日常から離れる事もできて、
" いろんな国に行きたい" と歳をとってからそう思った。
海外旅行はさすがにセキュリティや、荷物検査など時間もかかるし厄介だが、それでも行く価値はあったのだ。
そんな経験もあり、飛行機にもだいぶ慣れてきた。
今回は国内線だ。
夫も会社が中国の工場に仕事を依頼するように変わってからしょっちゅう出張があり、飛行機もよく乗っている。国外線には慣れている。
「フライトの2時間前には着くのが原則!」
と言っていたので、早めに空港に向かった。
しかしなんて事はない国内線はとても簡単だった。
航空会社の窓口でチケットを発券し、荷物検査もスムーズで待ち時間もない。
だいぶ時間が残ってしまった。
まあビール飲んでゆっくりしてたけど…
フライト予定時間の30分前になって、やっと搭乗案内が始まった。
窓際の人から順番に案内されて、あっという間に全員が搭乗できた。
飛行機の大きさや人数も違い、あまり時間もかからないのだろう。
そして私は入り口で出迎えてくれたCAの笑顔がなんとも言えずに素晴らしくて、目が離せなくなった。
ほんとに満面の笑み、それも心から、そして客を包み込むような安心させる力のある笑み。
もう1人の背の高い若い人は普通の表情で違いがはっきりわかる。
キャリアも長そうで、アナウンスも全て彼女がやっていた。
あんな風に微笑む事ができているか??
自分に問いかけていた。
普通に挨拶はしているがあんなに始終笑顔で話せるか??
看護師長の普段の仕事では直接ケアはほとんどしない。
入院・退院の患者さんに挨拶したり、入院中の患者さんと話したり。
あとは雑用、他部門との連絡など…
それならば思いっきり笑顔で挨拶してみよう。
普通の挨拶じゃなくてあのCAのように、ちゃんと意識した笑顔で!
患者さんが安心できるような笑顔で!
そんな事を考えながら安心して飛行機旅行を楽しんだ。