病棟までこんなに遠かったっけ
職場復帰し、初めの1週間は午前半日勤務でお昼に帰らせてもらった。
朝、駐車場から更衣室までがまた遠い・・・
おまけに大きな階段があり、ゆるい上り坂もある。
階段は手すりがあってもきついので勝手に近くの駐車場に停めさせてもらった。
後で院長に許可を取ろう。
更衣室まで平な所なんて無いじゃないか!!
下駄箱から更衣室の入口も段差がある。
また更衣室から病棟までも遠い遠い。
廊下も広いが端により、手すりの近くを歩くことにした。
そして久しぶりの病棟。
みんな変わらず元気だった。
口口にお見舞いの言葉や励ましの言葉をかけてくれる。
まだまだ歩き方とか危なっかしく見えるのだろう。
自分でも無理せず、スタッフを頼っていこうと思った。
病室も結構いっぱいで忙しそうだ。
なんかやっと帰ってきた〜!という実感が湧いてきた。
今は新型コロナウイルス対策で病棟もいろいろ振り回されている。
現状を知り、波に乗り遅れないように、徐々に感覚を仕事モードに慣らしていこうと思う。
1ヶ月半ぶりなのだが、何も変わらない日常がここにはあって、自分が不在の間の事や、それこそ浦島太郎状態の部分や、いろいろすり合わせていかないとならない。
柔軟な気持ちで対応していこうと思った。
仕事内容は、まずカルテで患者情報をとり、ベットコントロールする。また残っているジム仕事をしたり、届出を見たりであっという間に半日はたってしまう。
幸い患者さんへの直接ケアなどは関わらなくても良いので、なんとか勤務できるが、1スタッフであれば復帰はもっと時間がかかっただろうなぁと思う。
身体が動かない分、よりスタッフが働きやすいように業務を整えていきたいと強く思った。
帰りに食材を買って帰り、午後はソファで一休み。
夕飯も簡単な料理にして、ゆっくりお風呂に入って体調を整えた。
だんだん持久力がつき、3〜4日もすると1日勤務が見えてきた。
まだ半日で良いですよ、と言う言葉と自分の体力を推し量って次週からは1日勤務にした。
思いやりのあるスタッフに助けられ、なんとか日常勤務に復帰することができた。
そこからは急性期病棟の忙しさ。
怒涛のように患者・業務が押し寄せてきた。
あっという間に1日がたち、1週間がたち、新型コロナウイルス対策に振り回され、月日が経ってしまう。
本当に今思うとあの入院期間はなんだったのかな、と思う。
自分で体験したのにどこか他人ごとのような・・
辛い事・痛い事も無かったけど何か記憶が曖昧になってる。
自分の病院でもいかせることが有れば・・なんて思ってもいたけど全然機能が違うことが分かっただけだ。
ただ患者の気持ちは少しはわかる事もあった。
これからの看護にいかせる事
それは・・・
" いろんな患者がいてそれぞれにストーリーがあり、未来もある。まずそこに興味を持ち、話をしていく事を大事にしたい"
という基本的な看護観に立ち返った。
というのが本音だ。