ワニさんの最期のとき
1/13のブログに登場した" 日本酒" とテーブルに書いていたワニさんが急激に意識状態が悪くなり、いよいよ最後の時が近くなった。
こんなに早いとは思っていなかった。
そしてご家族もあまり面会に来ていないのでドクターからIC( 病状を説明して理解してもらう事、今回はそろそろ危ないという事をわかってもらう事) をしてもらう事にした。
息子さんに連絡をとったが、
「今日は仕事で行けない」と言われた。
かなり体調が悪いことは電話で伝えた。
明日までもつだろうか…
翌日の朝7:50からICする事になった。
次の日の朝、病棟をラウンドしてるとワニさんの部屋に息子さんがいた。
目元がそっくりで、入院時に会ったことを思い出した。
先生からの話は終わっており質問はないか聞き、御兄弟にもお伝え下さい、と話した。
何回か命の危険があったので覚悟はしている様子だった。
その日の昼には呼吸がますます悪化して個室に移動した。
昼にも息子さんは面会にきてくれていた。
結局その日の日勤の終わり頃静かにお亡くなりになった。
人が亡くなるのは経験上、潮の満ち引きのせいか夜勤中それも夜中の0時過ぎと一番忙しい朝の6時前後が多い。
そして日勤で亡くなる患者さんは看護師思いの良い人・優しい人が多いと私は勝手に思っている。
ワニさんもそうだった。
昼夜逆転していたので昼間刺激になるようにデイルームでボール投げを一緒にしたのはほんの4日前の事だったのに…
本当に寿命は予測がつかない。
もう少し意識が有れば日本酒飲ませてあげたかったなぁなんて思った。
でもここ2日間
息子さんは覚悟して看取れたと思う。
スタッフがしっかり患者さんの病状の悪化を察知し、主治医にICを依頼して実施できたからの成果である。
こういう連携がうまくいくと本当に良い看護ができていると思える。
24時間患者さんの一番近くにいる看護師だから出来ることであると誇らしく思えるのだ。
主治医によっては話しにくいドクターもいる。また話をしても見解が違ってなかなか理解し合えないドクターもいる。
スタッフの頃はなかなか話せなかったが看護師長になってからは開き直って怖がらずに声をかけられるようになってきた。
患者さんのために諦めずにコミュニケーションをとって上手くやっていきたいと思う。
ワニさんのご冥福をお祈りします。
私も頑張ります!